ガガガ文庫:ハヤテのごとく!
ハヤテのごとく!―Hayate the combat butler 春休みの白皇学院に、幻の三千院 著者:築地 俊彦; 畑 健二郎 |
あれ、原作者はともかく、著者に見たことのある名前があるな。
うぬぬぬぬ……。
と思ったら、ハヤテには案外、というか普通にマッチしました。
アニメやマンガではできない伏字モノのネタを連発する様。
萌えキャラをちゃんと立たせる力。
原作に準拠しながら、独自色をだしたコメディ。
この点、さすが築地さんというところでしょうか。
しかもヲタ知識が相変わらず満載で。
端から挙げたらキリがないですが、宇宙刑事・ガンダム・ダンバインなどなどが特に規制をうけることなく堂々と載っています。小学館の御力はすばらしい。
しかし、個人的に一番面白かったのはこのネタ!
第一節の、偽ナギ登場の回における本物ナギとハヤテの掛け合い。
「私はあんなに目つきは悪くない」
「むしろあっちのほうが目つきいいですよ」
劇場版ウルトラマンメビウスネタ。
(ザラブ星人の化けた偽メビウスに対して、サコミズ隊長が「あいつはニセモノだ。目つきが悪い」と隊員たちを諌める、今までのニセウルトラマンのジンクスを逆手に取ったやりとりをした)
新旧のネタを的確に詰め込むあたり、さすが。
原作重視の方は少々違和感を覚える方が多そうですが、このノベライズはまあ、この形でいいのではないかと思います。ただ、畑さんと築地さんのネタ力を回収しながら作品の統制をとる編集の方がマジで大変そうだとひしひし感じました。うーん。
さて関連記事のウィキペディア追ってたら、面白いもの見たので、ここで引用。
>本編ではいくつかストレートでSEGAネタを出しているが、これは兄の畑信太郎(ソニックチームのディレクター)を通して正式に許可を取っているためである。そのため、SEGAに対する版権問題は今のところ発生していない。
フーン、なるほど。
血の力というか、人脈って重要だねぇと考える今日この頃。
と。
ますます関係ないですが、ガガガ文庫って、ひそかにアンケートハガキに塗工紙を使い、料金受取人払郵便方式、つまり切手不要。微妙なところでお金を使っているなぁ。僅かなところにも小学館パワーを感じてなりません。でも、切手不要は確かに読者には有難いですし、アンケート集計する側にとってもハガキも集め易いですよねー。