かしまし完結

かしまし~ガール・ミーツ・ガール 5 (5) かしまし~ガール・ミーツ・ガール 5 (5)

著者:あかほり さとる
販売元:メディアワークス
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 最終巻の展開は駆け足すぎ。

 やはり月刊誌とメディアミックスのサダメというやつか、アニメが先に終わってしまうと、漫画も売り時のヤマを逃すので、そのワンプランとして、一気に書き終わらせるという手段をとったのか。

 以前にも書いたのですが、この作品は萌えうんぬんをともかくとして「斬新な切り口」を評価した作品だったので、その開いた口を縫いとめるがごとく、しっかりオチをつけてほしかったというのが正直な印象です。
 なんか絵の頭身とか……微妙な部分もあるし。

 メディアミックスをする以上、漫画は漫画の、アニメはアニメの物語を見せてほしい。というのは、おそらく経営側としてのメディアミックスの意図とは相反するのだなぁ、と思います。一読者としては残念ですが――企業はメディアをサービスしているわけではなく、金という対価のもと、メディアという媒体を提供しているに過ぎないわけで、その視点からすると、仕方のないことでしょう。

 でも、それが、一つ作家あるいは漫画家の発展力を潰すとしたら、それは問題でしょうけど。