ウルトラマンストーリー0
とりあえず日刊ヘタレTにいそいで戻してみよう計画。
今回は真船一雄さんのウルトラマンストーリー0です。
ウルトラ兄弟がなぜ生まれ、どのように力の使い方を獲得していったのかという過去編です。
ご存知の方も多いと思いますが、一応書きますと、ウルトラ一族は昔、人間と同じ姿かたちをしていた種族でした。人工太陽の実験の副作用でウルトラマンの姿に変異してしまったのです(この漫画の中では、それは例によって侵略宇宙人のワナとして描かれています)。 なので、ウルトラ兄弟たちは、かつての自分達と同じ姿をしている地球人に自分達を重ねて、地球を守ることを一つの使命としていたのです。この部分は『ウルトラマンメビウス』でも語られたりしましたね。
この漫画ストーリー0では、かれらは、自分達がこの力を得たことになにか意味があるのか? ということを探すため、宇宙のあちこちに散っていき、そこで出合った出来事を追いかけていく形式をとっています。噛み砕いて言えば「ウルトラマン自分探しの旅」(笑)です。
しかし、それが熱い!
セブンが、とある星の狩猟民族との交流によってアイスラッガーをブーメランとする術を覚えたり、ウルトラマンジャックが、変身するためのアイテムを失い、苦悩した挙句、自分が最大限の力を発揮し、勇気をもって敵に立ち向かおうとした瞬間に変身する術を身につけるところなど、それぞれのウルトラマンを知っているとかなり燃えられるエピソードです。
とりあえず、特撮好きで仮面ライダースピリッツの流れが好きな人なら、読んでみて損はないでしょう。
まあ、設定的な破綻はいくつかあるのですが……ウルトラマンシリーズはそのあたりをうやむやにして続いているところがあるので、まあ、それほど鼻につくこともないでしょうし。
しかし、やっぱりウルトラマンとライダーは特撮の二本柱ですねえ。戦隊ではこのタイプの話できないですもんね。
子どもを楽しませつつ、しっかりとしたお話でいい年ぶっこいた大人たちをも燃え上がらせる。
それが真の特撮クオリティと僕は思っとります。