仮面ライダーカブト劇場版 GOD SPEED LOVE

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 画像はメイキングDVDのもの。



 というわけで見てまいりました劇場版『カブト』!



 しかし……上手く作ったけど、面白かったかなぁ、あれ?

 という印象です。



 いろいろなキャストを起用して、お金がかかっているのはわかるのですがアギト劇場版、555劇場版は越えられず。

 しかも、大きい矛盾点がいくつか見える。

 

 世界観としてはテレビ本編の「渋谷隕石がもっと大きかったら?」というお話です。海がほとんど消滅し、荒廃した地球では、ワームと唯一対抗できる組織ゼクトが権力を握っており、その体制に嫌気がさして分裂したネオゼクト(実はこの辺りも明確な説明が無かったりするのですが)との抗争が始まっているという設定になっています。



 が、普通にひよりの勤めている喫茶店がやっていたり(海が無くなってたら飲食業が成り立つ分けない)、天道がサバをどこからか持ってきたり、とどうにもよく分からない描写が続きます。



 設定的に、矛盾点がいっぱいありすぎて、ついていけなくなる。

 この辺りは、がっかりでした。



 その中こまごまとしたSF設定だけは妙に凝っていて、宇宙空間でクロックアップしたときの描写などはリアルだったり。



 他に予算を回すためかキャストオフCGをところどころではしょっているところアリなど、しょっぱい面もちらほらあってやや気分をなえさせます。 







 しかし、上手かったなぁと思うのはラスト。

 ネタバレを避けるためにくわしくは言いませんが、テレビ本編を見ているなら、このラストを見るためだけに行ってもいいかなぁーという代物です。



 ちょっと踏み込んで言うと、今までの平成ライダーシリーズ劇場版は「テレビ版エンディング後」「ifな未来」など、パラレルワールド的要素が強かったのです。今作『劇場版カブト』もその例外でない「ifな未来」モノです。



 しかし、作中で「なぜ天道が最初からベルトを持っていたか」というテレビ本編での秘密が明らかにされるのです。いや、ほんとにコレが(テレビ版における)正史になるかはわからないですけど。

  

 これは(無茶をしつつも)比較的綺麗に繋いだので、よかったです。

 そのラスト直前の描写もマル。





 しかし――総評としては60〜65点?。

 ファンなら行って見ていいかな、くらいです。

 うーむ、大風呂敷を広げすぎたかなぁ……。




 なにこの料理の鉄人

 なに黒包丁って。

 折角お話がシリアスになってきたと思ったのに……。



 井上氏によるナタの一撃が綺麗に見舞われたのか。

 はたまた暴走か。