ZO! 

仮面ライダーZOバンダイビジュアルこのアイテムの詳細を見る




 『AKIRA』と一緒に借りてきたものの中にこいつがありました。



 1時間程度なので、軽く視聴……と思ったらすげぇ。

 特撮の粋を集めて作られてますよ。製作1992年? もう14年前? それでこのクオリティ? 信じられん、すごすぎる。

 しかも、冒頭に「第一回東映バンダイ提携作品」見たいなことが表示されてびっくり。東映バンダイ体制の始まりは『ZO』からだったのか……。ライダー氷河時代に、しっかり手をつけていた。悪評はあれど、商業戦略としてはやっぱり上手い。さすがバンダイ



 そして、監督にこれまたびっくり。

 なんと雨宮慶太氏。

 げげ、『牙狼 GARO』の原作&監督だ!



 しかもこの人、キャラデザインまでやっちゃえる人だったのか!

 「ライダーZO」はもちろん、あの無茶苦茶カッコいい敵役「ネオ生命体ドラス」や「蜘蛛女」「コウモリ男」などのグロテスク且つ洗練されたデザイン。原作・監督からそこまでこなしてしまう人だったとは! 

 まさに脱帽。

 世の中にはすげえクリエイターがいっぱいいるなぁ。



 で、肝心の内容ですが、実質47分尺ということで、物語はしっかりとした軸はあるものの、場つなぎ程度。ほかほとんど全て、ライダーと怪物たちの戦闘に費やされています。豪華。「特撮」の業を見ろ! といわんばかり。



 ちなみに13分間「メイキングZO」が収録されているんですが、これがまたすごい。ラスト、廃工場におけるZOとドラスの壮絶な格闘戦シーンは、カット割をあまりせず、流れるように殴りあう二人を追いかけるカメラワークなのです。

 が、舞台が廃工場ということで、障害物いっぱい。

 普通にやっては撮れない。

 というわけで、カメラマンがワイヤーつけて飛んだり跳ねたりしながら撮ってるんですよ。

 ……って、なんだそりゃ!

 あんたを映したほうが面白いんじゃないのか!? 

 とか思わせるくらいに。



 ですが、そうして撮られたアクションシーンが大迫力。

 つくづく14年前のものとは思えない出来です。機会があったらご覧あれ。



 しかし、演出の仕方は『ターミネーター』シリーズの影響を受けているなぁという感がそこかしこに。ドラスの視点描写や液状化移動、ミニチュアを断続的に動かすことで演出するアクションシーンなど。

 まあ、でもそのあたりも含めて見ていただけると良いかと。



・追記

 ちなみに写真奥右手側が、一押し造型のネオ生命体ドラスです。

 やっぱカッコいいー。



 あ、雨宮さんは現在「リュウケンドー」の敵キャラデザインもやっているらしい。それだけで一見の価値がありそうな気がしてきたぞ……むむむ。

 しかもこの人本格的に名前が売れ出したのは『鳥人戦隊ジェットマン』からということ。あー、井上敏樹氏脚本という意味でも見直したかったのに、これでまた見直したい要素が増えたぞ! 

 でも見事にレンタル屋にはない。畜生!