機甲猟兵メロウリンク!
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画像は装甲騎兵ボトムズメモリアルボックス。
でも『メロウリンク』はこの中に入っていないといううわさ。残念!
なら、こんなもの張るなよ、という方もいらっしゃるでしょう。
しかし! ボトムズ好きなら見ておいて損はない。
1988年のOVA『機甲猟兵メロウリンク』のご紹介。
『装甲騎兵ボトムズ』はギルガメスとバララントの二つの星系が衝突する中、主人公キリコ・キュービィが駆け抜けていくというお話ですが、そのサイドストーリーがこの『メロウリンク』です。
すったもんだの末、停戦するギルガメスとバララント。その直前、主人公メロウリンク・アリティ伍長を含むシュエップス小隊は、本体が撤退するための囮として前線に残ることになる。しかも、この時代の主力機であるロボット――ATを取り上げられ、旧式の対AT用大型ライフルだけで。
言うまでもなく、小隊は全滅。
しかも唯一生き残ったメロウリンクは、その生き残った事実のために、軍事物資強奪横流しの容疑で逮捕される。
しかし、一瞬の隙をついて脱出したメロウリンク。小隊員たちの無念を晴らすため、その因縁の対AT用大型ライフルで、あの作戦を命じた上官たちへの復讐を決意する。
しかし、そこには軍部の陰謀が……。
といったお話。
この作品の最大の魅力は、ロボットアニメにも関わらず「主人公がロボットに乗らない」ということであるでしょう。
以前の軍人が、裏ATバトリングで戦っていることを聞きつけ、リングへ。
金になると目をつけた仲介人(ディーラー)が、
「へっへ、ATはどうします? なんでも用意しますぜ!」
と申し出るところを、メロウリンクは熱くこう答える。
「いや、俺は生身で行く!」
と!。
そして、装弾数3発、付属品として大型パイルバンカーが付いているだけの対AT用ライフルで次々と勝利していきます。
ときには地雷トラップや手榴弾などをつかって、なんとか人型機械と渡り合っていくという知略戦も見もの。
しかし、あえてOVAまでにしてこの作品を作った高橋良輔氏の意図とは。わかりやすいところでいうと、ミリタリー分にあふれてしまった『ボトムズ』ワールドへ反抗する、普通の人間の姿(いや、生身でロボットと渡り合えているので普通ではないか)なのかなぁ?
なんか、時代劇とか、そのあたりに近いものがある気がします。
まあ「仇討ち」という概念は結構日本独特のもので、それを主題においた時点で、それっぽくなるのは確かなのですが。
『忠臣蔵』のこととかについてものすごく研究している外国の方とかいらっしゃいますしねー。
まあ、そんな復讐劇が見たい方はお薦めです。
逆に言えば毎回毎回明らかに悪そうな軍人や元軍人が出てきて、それをメロウリンクがぶっ飛ばす話なので、単調といえばそうなのですが。
とりあえず、興味があるなら近くのレンタルビデオ屋とかで探してみるといいかもしれません。全12話なので、それほど見るストレスもないでしょうし。
あ、あとメインキャストがなかなか豪華なんだよなぁ……。