ようやく見れた! 第13話『スタンバイ・レディ』 さらば、A's!

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 あー、ようやく見られたわコン畜生!

 というわけで最終話です。画像は再びDVD Vol.1。



 いやー、なんだかんだで綺麗にまとまってました。さすがというべきか。

 リィンフォースとの別れ、そしてなのはたちの新たな決意。

 そして、未来。

 まあ、王道の終わらせ方でしょう。 



 ポータルの時空管理局さんにとあるブログへのリンクが張ってありましたが、これは非常に同意。

 (06/01/09付。問題があると困るので、ポータルおよび先方のブログにはトラバ等直接リンクしません)



 まあ、長文なので、ここで話すに当って要約すると『無印なのは』〜『A's』にかけての流れは、なのはたちが自分の生き方と役割を模索していく話ではないか? ということです。



 別に負けず嫌い根性というわけではないですが、似たようなことを考えていました。

 本格的にそう考え出したのは、『無印』のフェイトのエピソードが急に挿入されたあたりです。まあ続編なので当たり前といったら当たり前ですが、僕はこのあたりの時点まで闇の書事件というまったく別の事件を扱うということで、キャラを引き継いだ、ある程度独立していた話が『A's』だと考えていたのですが、ここでこの二作品が完全な連鎖の中にあるものだと自覚できました。

 しかしここは同時にかなり戦闘が強調されていた回だったので、その要素を主としてこのブログでは多く語ってきたわけですけど……。



 まあともかく。このテーマに関しては、リンク先の先(笑)にあるブログのほうを見ていただければいいかと。しっかりと考察なさってますよ。まあ例によって、両作品を見ていないとわかりませんが。

 



 ただし――というか僕がここで再三繰り返していることですが、やっぱり、ヴォルケンサイドやはやてに関して語る必要性があった分、なのはサイドの闇の書事件に対する心理的ステップアップや、グレアムの思惑などの部分が説明不足のような気がしていまいちついていけなかったのです。

 なのはたちの性格なら確かにこう考えるよな、ってのは理解できるんですが、最終話での結論、つまり「悲しい事件を止めるために管理局の仕事に身を投じる」という生き方を選択させるほど彼女らにとって重大な事件であるか? と言われると、ちょっと弱い気がする。



 やっぱり、ヴォルケンサイドとの接触方法が、戦闘とユーノの資料調査による背景認知のみだったのが大きいのか……。前半戦、なのはサイドの人々はヴォルケンリッターたちの苦悩やはやての悲しみに直接接触する機会がほとんどなく、「理解による同情」ではく「想像による同情」で動いているように見えてしまう。そして、それがどういう状況であるかを伝えようとするのが9話であるクリスマス・イブの回。これ以降、事態は急転直下で進んでいって、それへの対応に手一杯になっていきます。

 そのため「悲しい事件を止める」とまでになのはたちが苦悩したという印象が薄らいで感じられてしまうのです。

 だから最後の6年後という「彼女たちの導き出した結末」の象徴であるシーンも、多くのサイトで「美しくはある」「だが蛇足気味」という両論が見られるのではないかと。まあ「なのはやフェイトはちっちゃくなくちゃ駄目」という一種の「病気の人(ぱにぽに参照)」の要素はあるんだろうケド(笑)。

 とにかく先に述べたとおり、1期で語られたなのはたちの性格を考えると想像できるだけに、作中で補完がないのが残念ですか。



 で、また再三言っている「もっと尺が長ければ!」といった結論に落ち着くわけです。

 なぜなら、本当に余分な部分がなく、どのシーンも意味をもって作られてそれが効果を成しているので「ここを削れば」というのがまったく浮かんでこない。

 作品としては極めて完成しています。作りこまれすぎというほど作りこまれている。正直深夜アニメでここまでしっかり「物語と、それに必要な意味のある場面」を作っているのは、僕が知る限りではあと『攻殻』くらいでしょう。

 だから、あとは時間を増やすしかない。それが非常に悔やまれる点その2。

 

 最高品質のアニメだからこそ、その点の染みが気になってもやもや。

 テーマを帰結させるという意味で、1期が上手くやりすぎていたというのも大きいか――。  



 あ、作画不安定問題があったか。まあ、僕は先に別のところへ目が行く人なので、あんまり取り立てて問題だとは思ってません。いや、改めて見直すと気になったりするんですけど。





 ――さて。

 『リリカルなのは』シリーズにおける生き方を模索するというテーマは、今回の二作で完結いたしました。続編を作るとなると、新しいテーマを主軸に添えるか、あるいは某掲示板でもやられていたのですが「時空管理局捜査官としての日常」を書いていく、テレビシリーズ『攻殻機動隊』のような刑事モノの流れにするかといったところでしょうか?



 今作『A's』において多くのファンを生み出し、『ローゼン』『舞乙』『ぱにぽにだっしゅ』などの萌狙いカテゴリにおける強豪たちの中でも確固たる地位を築けた作品なので、例によって都築氏の弁「需要のあるところにバッチリ供給! それが商業のジャスティス!」精神から考えると、続編の可能性はありえるでしょう。



 とはいえ、僕が都築さんだったら残念ながらここで完結させる……かな。

 作中の彼女たちは確かな生き方の結論を出してしまったのですから。

 彼女たちが結論に行き着いた以上、彼女たちの物語には区切りの幕を引くと思うのです。



 と、いうわけで、いろいろ書きましたが十分に堪能させてくれる作品でありました。

 ありがとう『A's』! さようなら『A's』!





 ……ってなんか連発すると『ウルトラマンA』のほうが出てくるなぁ。最後に北斗拉致ってウルトラの星に帰っちゃうの。



 うーん感動が超台無し。

[http://kaho.itjp.net/nanoha/