Z劇場版一作目!
機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者バンダイビジュアルこのアイテムの詳細を見る |
劇場公開時見逃したので、レンタル。
これを見ておかないと、今やっているのが見れないので。
そんなわけで『機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』です。
あらすじその他は、もう語る必要もないでしょう。テレビ放映版『機動戦士Zガンダム』の圧縮版です。基本は旧アニメのカットにところどころ新作を継ぎ足すという形で作られています。
で、感想。
よくここまで押し込んだなぁ……。というのが第一印象。本来テレビで数時間以上かけて作っていたものを一時間半足らずにまとめるんですから、こうなります。嫌でも。それよりむしろ、これだけ切り詰めてもお話がしっかりしていて、良い意味でのシェイプアップが出来ているんですから、その構成力は流石です。
しっかしテレビ版Zの筋知っている人ならわかるけれども、初見の人にはめまぐるし過ぎやしないかな、とも思いました。最初のガンダムMk?強奪からジャブロー降下、そしてアムロとシャアの再会まで話が進みますが、主要な戦闘シーンと場つなぎでどたばたしたまま最後まで行く感じです。全く見たことない人は、話追えるのかなぁ。そのあたり気になるところ。とはいえそういう人が見るものかどうかと考えるとたぶん違うのでしょうが。
さて、Zガンダムには「アースノイドとスペースノイド」「戦場での男女」という大きな二大テーマがあると思ってます。
今作は「星を継ぐ者」という副題の通り、そのうちの前者を表現するための作品でした。エゥーゴ陣とティターンズ陣、宇宙で戦うクワトロと地上にいるアムロ、地球育ちのジェリドと宇宙慣れしたライラ。いくつかの対比によって、それを表現しているように見えます。最初見たときには「ぶっちゃけ、縮めるならライラとかのエピソードカットしたほうが話が円滑じゃないかなぁ?」とか一瞬考えたのですが、後ですぐ思いなおしました。このテーマには「同じだけど違う種族」のジレンマを書き出すためには、絶対必要であると。
もう一つのZガンダムのテーマは2作目「恋人たち」で描かれることでしょう。これは劇場に見に行かないと。
と、なると疑問は3作目。僕が想定していたキーワードはもう2作目で消化してしまう可能性が高い。あと残っているテーマっぽいワードは「ニュータイプと強化人間」「シロッコの野望」くらいでしょうか? ハマーン様のエピソードは最初にあげたテーマ2つで大体補完できるしなぁ……。どうやらエンディングを大幅に変えるとかいううわさもあるので、もしかしたら全く新しい要素が追加されるかも分りません。
後々に期待といったところでしょうか。
さて、今作の目玉としてもう一つあるのが新しく書き起こされたモビルスーツ戦闘。特に中盤以降の「VSガルバルディ」「VSギャプラン」「VSアッシマー」はかなりの部分が新カットで、見ごたえ抜群。ガンダムMk?がいい動きをしていました。
Mk?は僕が結構好きなモビルスーツの一つです。Zガンダムより好き。
どうも僕は熟練したパイロットのためや、あるいは特殊任務のため少数作られた「エースパイロット用量産機」というものが好きなようです。端から挙げていくとケンプファー、ジムカスタム、ガンダムMk?、リックディアス、リ・ガズィ等々といったところ。ファーストガンダムには相当品がほとんどいないのが悲しい。強いていえば高機動型ザクか、はたまたギャンか……。あとSEEDはこういう要素が全く無くて悲しかった……。まあ、あれはロボットで戦争というよりは、戦争を舞台にしたヒーロー活劇を主軸にすえた作品だったので、仕方ないといえばそうなのですけど。
〜ガンダム、みたいな一品モノも嫌いではないのですが……ロボアニメとしては正しいとはいえ、戦争しているという設定からはちょいと齟齬を起こしている代物だからでしょうか。本当の意味では好きになれません。
優秀な奴には、ちょいと上位の量産機、というのが丁度いいと感じるんですなぁ。
そんなわけで、Mk?が活躍するという意味でも本作はお薦めです。