締め切りギリ投稿は危険がいっぱいでござる! の巻

 というわけで、第18回ファンタジア長編小説大賞に投稿。

 今回は、ラスト一週間が校正・修正の山場でした。

 今回の脆弱性は「主人公の薄さ」。やはりシーン展開に重きを置く構成の仕方をしているせいか、キャラがついてこない。これは僕の小説の中でもっとも致命的な弱点といえます。それを、いろいろな人から指摘されて、ほんとにギリギリまで直してました。

 印刷の店に持っていく前に「やべ、一文足そう!」とふと思い立って、商店街の出入口にあるベンチでノートパソコンを開き、十分ばかりカタカタやったりしました。



 さて、しかしながら今日の物語はここから始まります。

 先日発覚した、ワードの「ぶら下げ適応問題」。

 こちらの原因がわかったので、今回は問題ないかなぁ、と思い、店のパソコンを使わせてもらって、印刷の設定をさせてもらうことに。

 ツールバーの「書式」→「段落」→「体裁」タブに。

 そして、ぶら下げするにチェックして、どうだ!



 ……。

 …………ナオラナイ。ナンデ?



 そうです。なんと、ワード2000では、ぶら下げ処理してもぶら下げにならないのです(オフィスをアップデートしてる場合は違うかも)!!。

 oh、ビルゲイツマジック!

 

 ちなみに僕の2003は、もちろんしっかりぶら下げしてくれてます。マジでワード互換性問題勃発。図らずもDTPの勉強で学んだ、起こり得るトラブルの実例が、目の前で展開され始めました。

 もともとアドビ・イラストレーターとかでポスター製作とか名刺サービスをしつつ、片手間にオフィス書類のプリントアウトを引き受けているようなところだったので、ワードの互換性問題は想定外だったようです。



 いろいろやってみた結果、店にあるwinのワード2000、そしてデザイン仕事用のmacに入っていた2001でもぶら下げ処理アウト。

 結局店員さんが、急遽他の店に電話。ワードの新しいバージョンを持っている店を探してもらうことに。

 結果。

「本社なら……」

 え?

「隣町で、山一つ越えますけど」

 無茶だ! 

 さて、懸命な方ならお分かりかもしれませんが、推敲を重ねていたためこの時点で、時刻は午後2時30分を回っておりました。しかも僕の実家である、長野県某市は近年の町村合併に伴い、市の規模が1.5倍くらいに膨れ上がっております。隣町が死ぬほど遠い。

 そして田舎のデメリットはもう一つ。郵便局がしまるのが激早。



 免許があるので車を使えばいい! と携帯で聞いたら、なんとここでおかんから衝撃の一言。



「あれ、あんたの生命保険、自動車事故含まれてたかな」



 え、マジで? 

 そうです。実は、車の保険は大丈夫なんですが、俺自身の保険体裁がサポートされていないという事実発覚。乗って事故ッたら実はアウト。

 やべー、さいたまで超乗ってた!

 しかし、今はそんなことはどうでもいい。

 うろたえている間に、時間が過ぎていくぞ〜!

 このままでは、詰む!



 とりあえず、他のところにも連絡を取ってみて、その折り返し待ちに。焦る気持ちを抑えながら、店員さんと「ソフトは使えちゃうとなかなかバージョンアップしないらしいですねー」といった世間話をしていると、一本の電話が。

 誰かと話す店員さん。そして。

「今隣町の本社に電話したら、営業の人がこっちに来るらしいので、メールでデータ送って、ついでに持ってきてもらいましょう」



 ありがとう営業の人! 就活での悪印象しかなかったけど、実際は何てすごい人たちなんだ! 神だ! 神! 僕はこころの中でそう叫びました。

 さっそく、データで本文とあらすじを送ってもらい、待つこと一時間。一旦家に帰って、しばらくしてから電話をもらう。



「原稿来ました。ですが……」

 ですが?

「営業の者が、少ないほうの原稿(あらすじのほう)を忘れてきました。申し訳ありません」



 なんだと! これだから営業は! どうせ新入社員だったんだろう! カーッ! と、僕の感情ベクトルは百八十度回頭。いそがしい。(注:これは切羽詰った状態を示すための表現であり、営業職の方、新入社員のかたへの悪意を示すものではありません)



 とりあえず、店のほうへファックスにして送ってもらい、送信履歴の文字などを修正テープで消して、コピーに通すことで事なきをえました。

 若干本文と紙質が違ったのですが、まあ問題ないレベル。

 しかも、本社と支店で、二重で印刷ミスチェックまでしっかりやってくれて。



 ありがたやありがたや。

 「カラーワークス」某市支店の皆様、そして届けてくれた営業の名も知らぬ方、真にありがとうございました。あなたたちの活躍がなければ、投稿できないところでした。また使わせていただきます。

 しかし、あなたたちが尽力してくれた原稿は「脳内に寄生した奇天烈少女が、無愛想な男を魔法少女に仕立てつつ、二人してシリアスなバトルを繰り広げる話」というがっかりな内容なのですが、そんなものに力を注いだとわかったら、きっと微妙な顔をするんだろうなぁ……(苦笑)。

 とにかく、何度もお互いに頭を下げあった後、お店を出ました。



 あとは、自分の目でも一応一通り確認して、昨晩にしっかり作っておいた封筒に入れて、郵便局へ!

 速達で放り込むことに成功! やった!



 慌しかったですが、大体こんな感じです。

 ひどいですね。もっと早くに書き上げないと大変ですね。投稿するタイプの賞を目指すみんな! 締め切りギリギリは避けようぜ!



 さて、あとは郵送事故さえなければきっと大丈夫でしょう。

 ははは……。



 と、隣の保育園から、楽しそうに遊ぶ園児たちの声が。

 のどかなぁ。こころのゆとりがあるということはいいものです。ドタバタしたからなぁ、ホント。



「ゆーびんやさーんの、おっとしーもの!」

 

 その遊びだけは、ヤメロォォォォォ!!