ブレイブストーリー……

ブレイブ ストーリー (UMD Video) ブレイブ ストーリー (UMD Video)

販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ
発売日:2006/11/23
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 土曜の地上波映画でやっていたので、見てみました。

 ……フツー。
 残念ながら悪い意味です。

 序盤、というか全編通しての印象でもあるのですが、展開を詰めすぎ。まあ、一本のファンタジーを強引に一つにまとめたらこうなるよなぁ。ロードオブザリングハリーポッターなどのように分割してなお説明不足感が否めないのに、この尺で収めようとしたのがそもそもの間違いかと。

 両親の離婚話はまだしも、そのあと急にいじめっ子との一悶着があったりするので、主人公ワタルの中で両親の離婚というのが大きな意味を持っているという印象が薄い。後の母親のガス中毒で強引に動機付けてる感じ。このあたりは後半までかかる重要な部分なので、もうちょっとなんとかしてほしかった。

 おかげで中盤の感想は中だるみという感じ。
 とりあえず悪い奴がいて→まきこまれて一騒動という展開が続くのもあって、厳しい。
 
 終盤は、自分との戦い→最後の望み。という王道なもの。でも、その本筋にあまり絡まない街の防衛戦シーンのほうが緊迫感がある。本筋がベターすぎるつくりなので、比較としてそう見えるんだろうかなぁ……。エンディングも締りが悪い。異世界:ビジョンは救ったはいいけど放置だし、現実世界に戻った主人公とか、ラストも……いい話にまとめすぎ? みたいな部分多数。

 総評として、アニメーションとして不思議世界の描写は出来ていたし、そのクオリティは高いです。が、お話の安易さ、心に響かない説教くささというかも同時に極めて高く……最初に戻りますが、悪い意味でフツー。
 見た後にモヤモヤする……という抽象的な表現は、考察としてもあまり相応しくないのですが、そんな感じのある、読後……もとい視聴後感のよくない作品だったような気がします。

 原作を読んでいるとまるで見方が変わるとか、そういう仕掛けがあるのでしょうか?