俺式アニメレビュー第二弾! 第4〜6位!

 久しぶりに長文ブログ書いたら、誤変換とてにをはミスとかがちらほら。
 反省しつつも、怒涛の三作品一挙紹介です!

第6位:宇宙のステルヴィア
原作:XEBEC
監督・シリーズ構成:佐藤竜雄

 将来起こるであろう隕石群の襲来。その「グレートミッション」に対応するだけの宇宙戦闘機乗りを育成するためのファウンデーションステルヴィア。そこでの訓練生たちの日常を描くよくある宇宙(萌え)学園モノ――。
 
 のはずが中盤以降一変! 1クール終了付近、グレートミッション開始→終結あたりまでに、ヒロイン片瀬志摩と、普段は控えめだけれどもツメを隠している能ある鷹な男の子、光太とのラブコメ(この片瀬志摩というヒロインは当時ファンの間で非常に人気があり、光太とのキスシーンなどが展開されると、某大衆掲示板で『小唄氏ね』が流行語と化すほどの一大騒動を巻き起こした)や、訓練生仲間とのけんかなど、概ねの学園編要素をやりつくす。
 
 そして、その後は、外宇宙から来る謎の飛行物体との接触という方向にテーマがシフト。謎のUFOの攻撃で、訓練生が戦死したりするガチSFになりました。
 もともとファウンデーション設定や、グレートミッションなどリアルなSFの上にあったものなので、矛盾はないとしても、この1クール目、2クール目の切り替えには驚嘆しました。無口な忠言をのたまう教頭キャラが、実は異星人だったりするという展開も、すごい。見事にウラをかかれた感じです。

 第二期制作の話が出ていたのですが、頓挫したと聞いたときにはマジで残念だったですよ。

第5位:鉄人28号
原作 横山光輝
監督 今川泰宏
シリーズ構成 今川泰宏
脚本 今川泰宏山口亮太、北嶋博明、
荒木憲一、面出明美

 現在映画放映中の今川版鉄人28号
 自分と同じく正太郎と名づけられた鉄人28号を操り、悪を倒す少年正太郎の物語。
 時にはリモコンを奪われて鉄人が破壊行為に及んだりとお約束も充実。
 最後は、動力炉を暴走させた鉄人VS大量のブラックオックスという劇的展開を迎えました。

 どちらかと人物描写に重きをおいたドラマ性高いアニメです。
 人物シーンでは絵を止めていることも多いのですが、それがいざというときの作画クオリティの高さ、鉄人戦闘シーンの大迫力アニメーションに生かされており、問題なく見られる良作です。

 実はDVDそろえたいくらい好きなのですが、原作アリモノということで、今回のランキングの趣旨に抵触することもあり、今回は5位という中堅をがっちり固める順位に来てもらいました。

 同時期に出た実写映画なんてのもありましたが、評判はイマイチのようで。
 まあ、某デビルマンよりは数段マシだったということですけど……。

第4位;あずまんが大王
監督:錦織博
企画:佐藤辰男角川グループパブリッシング)、真木太郎 (GENCO)、大月俊倫(ガンジス)
企画協力:渡辺和哉
シリーズ構成:大河内一楼

 絵を止めることで作画を維持した最高峰。
 一度一話見てみるといいですが、止め絵で30秒もたせるなぞザラです。
 しかし、この原作漫画が持つマッタリ感を表現するには最高の相性でした。以降急造する、女の子の多いまったり系四コマ漫画の先駆けともいえる原作の雰囲気を忠実に再現することで、むしろアニメとして成立する(まったり→動きが少ない→動画枚数が少ない=クオリティ向上と予算を鑑みた制作が可能)という新境地を開きました。
 
 お話は原作踏襲型なので、やはり可もなく不可ないものです。がここでも原作効果。高校生活3年間を部隊にした物語をきっちり三年で連載を終了し、卒業させて締めるということをあずま先生がやってのけたため、アニメのほうも無類の安定性を発揮。
 可もなく不可もなく=手堅さとして、非常に安心して見れる一作となっています。

 そして、謎のオレンジ色ネコ?である「ちよ父」に若本規夫氏を起用したことも革新の一つ。「ちよ父」という元々原作でも個性の強かったキャラに確固たる地位を与えたばかりでなく、以降の若本氏は様々なアニメで「変な生命体」や「ネタキャラ」を担当することになり、その声、通称若本ボイスは今やアニメ作品のステータスの一つとなりつつあります。

 いろいろな意味で、僕の中では「起源にして、頂点」と認識している作品です。

 あ、じつはさり気にシリーズ構成が『コードギアス』と同じ方だったりするのですよー。

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 さて、ついに残すところあと3作。
 あれまだですね、あれも言ってないですね。そういやあれもないですね。
 というか、普段から僕のブログを見ている方にはトップ3丸わかりだと思うのですが、次回はその特集ということで。悪しからず。

・本日の選外コレ一本!:スピードグラファー
原作:GONZO
監督:杉島邦久
シリーズ構成:吉田伸
キャラクター原案:コザキユースケ

 多く登場するのが変態。
 いや、いぬかみとかのように変態がネタ的に変態変態する話でなく(?)、足フェチは他人の足を切断してコレクションするという異常な趣味を持っていたり、歯医者は他人の口を解体するのが趣味だったり、演説好きの政治家が持った特殊能力が、全身スピーカーで超振動発生させたりと、リアル変態が群れる作品です。あ、褒め言葉です。

 そんななか、カメラマン主人公が持つ能力は「カメラのシャッターを切ると、ピントが合っていた部分を起点に爆発が起こせる」という地味な能力。しかも、本人は写真を撮りたいのに、撮ろうとしたものはすべからく爆発するというジレンマつき。

 ともかく、主人公はその能力を駆使し、一人の少女を守るために大量の変態とバトルを繰り広げていきます。実はこれがなかなかアツイ。
 メインのカメラを壊されても、懐から予備のコンパクトカメラを取り出して攻撃したり、水蒸気を発する敵に対して「まずい! ピントが合わない!」と窮地に陥ったり、とりあえずシャッターを切れば爆発は起こるので全身にカメラをつけて敵陣真っ只中に乗り込むという、お前どこのTRPGのルールブック深読みしちゃった人だよ――もとい画期的な戦術の数々は僕を魅了してやみません。

 しかし、変態がマジでリアル変態なため、かなり見る人を選ぶと感じまして、今回は選外としました。話の盛り上がり、まとまりは秀逸ですし、繰り返しますがバトルも単なる能力モノというよりは駆け引きが主体といういいノリなので、生理的嫌悪感を抑えられる方には強くお薦めします。