仮面ライダー電王一話れびゅ

 ぽかーん。

 いや、インパクトはあったんですけどね。
 正直、あんまり第一印象はよくないです。

 龍騎とか、555とか、ブレイドのときによく聞かれた「放映前に映像だけで見たときはカッコわるいと思ったけど、動くのをみるとまんざらでもない」っていうのがない。つまり、アクションしてもあの奇抜なデザインは滑稽というか、珍妙。というか、案外にしょぼくみえちゃったんですよ、スーツが。妙に低予算っぽい。カブトほどスマートでも、ブレイドほど鋭角的でもなく。作中での変身課程上そうだったのでしかたないのですが、ただ単に、黒スーツに鎧かぶせただけ、というのがなぁ。

 電車はCG金食い虫そうだけれども、使いまわせそうなカットも多かったんで、今後はその方針で行く感じか。ただし、電車の中カットのが多くなりそう。

 そして、主題歌があんまり耳に残らないのが……。

 物語は導入なんでなんともですけど、主人公にイマイチ感情移入できない。原因は不幸でヘタレすぎるのもあるんですが、なんというか、それを補完してくれるキャラクターがまだ弱いので、ただ後味が悪いってのが大きいでしょうか。
 これは結構わかっていただける意見だと思うのですが、ただ失敗の連続だけ見せられると、正直少々もたれ気味なってきます。だから、いじめられっこ系キャラにはよく腕っ節の強い友人や、機転が効いたり理解のある友達を配置することでバランスをとります。
 おそらく今回の電王の場合は、前者があの赤鬼で、後者がお姉さんなんでしょうが、それがまだ機能していないので、ただなぶられる主人公を見るのみだったのがきつかった原因かと。

 あと、チンピラに殴られたくらいで死を意識するなよとか、チンピラにあんなにびびってしりもちをつくような奴だったのに、いきなり現れた電車からは全力疾走で路地に入って逃げ過ごすなんてことをやるのも、ちょっとどうかなと。
 ただ、鬼モードとの二種類の演技を使い分けているので、役者さんはいいか。

 そしてライダーアクション。
 あー、やってしまいました。第一回で剣による攻撃。
 剣って格好いいんですが、使い方・使いどころをしっかりしないと、ただちゃちい武器になっちゃうんですよね。今回は明らかに悪い方向に流れたなぁ。正直カブトで「剣で切られて火花エフェクト」はもう飽きたってところでやってしまったのでますます……。

 やっぱり鬼人格モードになったら、ビシッと格闘やってほしかった。
 ライダーっぱさってのもあるんですが、格闘で敵を押してくれると、変身前ひたすら殴られ続けた主人公のヘタレ分のガス抜きができただろうってのが大きい。あそこで格闘から必殺技につなげてくれればよかったのになぁ……。しかし、俺の必殺技って……。

 あ、あと武器。変にギミックはあるようですが、剣以外のモードもあるのかなぁ。

 で、モチーフ。
 なんかよく分からんけど桃太郎らしい。
 というのも、とある説で
 「鬼ヶ島の鬼を全滅させる力を持っている桃太郎。実は同じ鬼なんじゃないの?」
 というのがありまして。
 確かに「人間を脅かすだけの力を持っている」という意味では、鬼も桃太郎もそう変わらないわけですよねぇ。そもそもあいつ桃から生まれている時点で、人間じゃないんです。少なくとも非人間対非人間の話なんですよ。桃太郎って。(こと、桃太郎のお話では、別に鬼ヶ島の鬼たちは特別悪いことしているわけではなかったり……とかいろいろあるわけですが)。

 「同じ種族だけど、考え方が違うため同属を倒す」という
 あの赤鬼の思想はここに基づいているようです。
 電王の頭の電飾も、桃が割れるイメージらしいですしね。
 R25に乗ってたんだったかなぁ。

 まあ、どうなるか、もうちょっと様子を見てみましょうか。
 しかし、この調子が続くようなら……視聴中断はありえるという第一話であったことは確かです。
 うむむ……。