明日に向かって撃て!

明日に向かって撃て! 特別編 明日に向かって撃て! 特別編

販売元:20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン
発売日:2005/12/09
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 実は本日一日、風邪で仕事を休み、床に伏せておりました。
 基本的に病院嫌いなので、
 『市販感冒薬を飲み、食べ物で栄養をつけて寝る』
 戦法で。
 
 しかし、僕が寝込むほどの大風邪を引くときは、
 きまってまずのどをやられ、その後、頭痛、熱と続きます。
 今頭痛を通り越して熱があがってきているところ。果たして明日までに治るか?

 とは言いながら、上に挙げた療法を使っても24時間眠れるかといわれればそうでもなく。
 そんなわけで、この『明日に向かって撃て!』をはじめ、いくつかの作品を消化しました。

 評価としては――いや、いいですよ。傑作です。
 実在した西部後期最後のガンマンとされ、列車強盗を繰り返してきたブッチ・キャシディと、サンダンス・キッド。この二人が、やり手の傭兵に追われ、アメリカからボリビアに落ち延び、そこで強盗を繰り返すものの最後は、軍に包囲されて殺されてしまうまでを描いています。

 物語りも、全体的にしっかりしたお話です。西部のヒーローのように敵をバッタバッタと倒す話でもなく、多数相手にはひたすら逃げ続ける部分。ボリビアの銀行強盗が行き詰ったところで、普通に働こうとする二人が感じる挫折。そして二人のワイルドな部分に憧れてついてきていたヒロインのエッタが、そんな二人を見て一人国へ帰ってしまうという「良い意味での」女性の身勝手さ。そういう部分がなかなかピリッと効いてます。

 何よりラストシーンの残弾とリロードを気にしながら行われる銃撃戦、
 重傷を負ったあとも、いつものように軽口を叩き続ける二人。
 そして、エンディングのストップモーションへのつなぎは、見事。

 作中の挿入歌「雨に濡れても」も、やっぱり名曲ですなぁ。
 たぶん、この映画を知らない人も知っている曲ですよね。これ。

 欠点を挙げるとするなら、実在の人物の話ということを念頭におかないといけないことと、そのために人物に関する説明を削っている部分があることですか。とはいえ、役者さんの演技力で、結構補われていますので問題ないでしょう。あと、ヒロインのエッタとの別れのシーンが淡白すぎ&説明不足に見えますがこれも「あ、こんなもんか」といういい意味での印象もあるので、なんとも。
 というくらい、完成度は高い作品です。

 メイキングもみてみましたが、先日見た『スターウォーズ エピソード?』のメイキングと比べて、過去と現在の映画製作現場との比較ができて面白かったですね。

 例のごとくあえてレビュー点数をつけるなら95点!
 「不朽」の文字が相応しいものだと言えましょう。
 ワンシーンの思い出だけで、僕にDVDを衝動買いさせただけの価値はありました。 

 さーて、たっぷり書いたし、明日仕事に復帰できるよう、早めに寝ます……ZZZ。

 ところでウィキペディアでみてみると、
 『続・明日に向かって撃て!』
 というものがあるらしい……。ああ、残念ながらハズレの匂いが……。