デスノートってそのままの意味だったのね

 OBあっきーさんから借りた『DEATHNOTEデスノート』消化。

 他にも借り小説とかいろいろ残ってるんですが、やっぱりマンガは一気に読みやすいので。

 

 えー感想としては、ほかの皆どこまで理解してこの漫画読んでるのかなぁ、という感じ。ジャンプのマンガとしては大分難しいと思うんだけどなぁ。こういっては失礼でしょうが、本来対照であるはずの「少年」たちや、専ら最近の主な購買層と噂される「腐」女子な方々とかには理解できているんでしょうか? 

 それとも僕の理解力が乏しいだけかー?

 

 いや、その分だいぶ読み応えがありました。

 それにかなり考え、練りこまれて作られている感じがしました。前サークルの部室で見た雑誌に、多くの作家さんたちがこの作品を推していたので、どうしてかと考えていたんですが――。

 

 僕もまだまだ未熟とはいえモノ書いてますからわかったことですが、基本的にお話を作る人間は「このキャラなら、こんな状況に際したとき、どう動くか?」ということを必死で繰り返し考え、確認します。ここに矛盾があればそれはそのままキャラやストーリーそのものの矛盾になってしまうからです。

 しかし、多くの作り手がこの努力をしていることは実は読み手からすると全くと言っていいほど分かりません。なぜならそういうことをしっかりと考えて作られた作品は「お話が問題なく流れる」からです。基本的に入り込み易いお話の流れが作られ「作り手はどうしてこうしたんだ?」という疑問が生まれにくくなるのです。

 つまり多くの読み手が気がつくときとは、すなわち前述した矛盾が生まれたときであり、登場人物たちの行動に読者がついていけなくなるという致命的な事態に陥ったときなのです。



 長くなりましたが、よって『デスノート』とは読み手にとって本来ストーリーの裏として働くべきこの過程を、逆に表へ出すことによってメインの面白さとした作品ということが出来るわけです。

 そう考えると、名のある小説家の方々が推した理由もなんとなく理解できますねぇ。うーん。

 

 とにかく、かなり面白かったです。よかったよかった。

 あっきーさんどうもでした。



 僕の知っている中で似ている作品としては少年ガンガン連載『スパイラル 推理の絆』ですかねぇ。ただし似ているといっても全くの類似品というわけではなく、様々な違いはありますが。



 ただ、個人的には「悪魔のノート」という超常的な力が働いていない『スパイラル』のほうが好みですかねー。

 やはりただ頭が回るだけの人間同士が普通に周りにあるモノや状況を利用して相手を詰もうとするというほうが、なんだかんだいって感情移入しやすいですし、他の要因(超常的手段など)のことで頭がこんがらがらずに済みますからね。

 あと、キャラクターたちの程度設定的裏づけが強いのも好みのところですか。



 ただ『デスノート』はそれの良さがあるし……結局どっちも好きですねぇ。うー、どちらも続巻が楽しみです。