酒と泪と……

 夜、ゼミの飲み会に行ってきました。

 今日は卒論指導も兼ねていたので、予定時刻前に教授室を訪問してみると……。

 

 入り口に、菊正宗・樽酒の一升瓶。

 や、殺る気や! 殺る気やでこの人!



 ……。

 で、実際飲みの時間。

 なんと教授室棟の最上階にある会議室を借り切って飲むというのです。ここまで来ると豪気を通り越して、節操なしというか……いやすごいいい先生なんですが。

 で、卒論指導のため2時間前に会ったばかりの、肝心の先生は遅刻。今か今かと待っていると――。

 一升瓶2本の日本酒と、1本の焼酎、それにサワー各種の缶をもって現れてくれました。

 

 な、なんやてぇー! 増えとる!

 まさか本気でワシのタマを取りにきたんかぁっ!





 しかし問題はそれだけでは済みませんでした。

 飲みのメンバー全員がそろったところで、僕は最悪の問題に気がついてしまったのです。



 なんと。

 僕以外の面子は、先生を除きすべて女性。



 ……もう駄目です。死にます。

 酒は大丈夫ですが女は駄目です。

  

 実を言うと、僕はあまり女性が好きではありません。嫌いというわけではなく、極めて苦手というのが正確でしょう。

 (注:もちろん男色の気があるわけでもないですよ!)

 どうもあの会話のテンションについていけない。そして話を振っても、予期せぬ回答が返ってきたりして、会話の調子がつかめないのです。

 なので、こちらとしても困ってしまうというか――会話に余計な気を使ってしまうので疲れるんですねぇ。 

 とくに初対面の女性は、正直言ってしまうと面倒くさい存在です。話して得られる楽しさよりも気を使う疲労が上回ってしまうからです。

 それが大量に! く、物量作戦で殺しに来たか!



 なんとか切り抜けて家路につくころにはもうヘトヘト。

 就職活動より疲れました。



 しかし逆に女性同士の会話というものがどういうものかを目の前で見聞きすることが出来ました。結構貴重な経験です。

 女性集団は打ち解けるのが早くて、すぐ仲良くなっていました。お友達トークは女性のほうが上手いのですかねぇ。僕などは会話である程度ジャブの距離を測る癖があるので、そのあたりは上手いとはいいがたいのですが……。これは一種の種族的特長なのかもわかりません。

 また、やっぱり恋愛と俳優やアイドルの話はしますねぇ。テレビの生活に占める割合はやはり高い様子。

 あと、最近のはやりの音楽などはやはり追いきれなくなってきているようです。JPOPは10代のものなのですねぇ、としみじみ感じました。口には出しませんでしたが。

 

 ……。

 こういうふうに異世界の生命体を分析するように考えるから、苦手なんだろうなぁと思いつつ、最後にもう一言。

 

 あぁ、疲れた。